バルセロナ旧市街に位置しているカテドラルはゴシック地区の象徴でもあり、見逃せない場所です。バルセロナ守護聖人、サンタ・エウラリアが眠っている大聖堂ですが、守護聖人の礼拝堂も中庭回廊(ゴシック建築)にいるガチョウ13羽もよく知られています。カテドラルの歴史、建築、フロアマップ、チケット予約方法、アクセス、見学時間などをまとめました。
目次:
バルセロナ・カテドラルは、2度にわたって建て直されています:最初の建物は西ゴートの寺院でしたが、985年にイスラム教徒によって破壊されたので、11世紀にロマネスク様式のカテドラルとして再建されました。
そして、現在のゴシック様式のカテドラルは13世紀の終わりから15世紀にわたって建設されました。
初めてカテドラルに入った観光客はその大きさで、まず驚きます(長さ93m、幅40m、高さ28m)。
カテドラルの真中には壁に囲まれたクワイヤがありますが、この素敵なクワイヤは1459年にオークの木で作られました。ここは、聖職者が座るところです。
1519年には「金羊毛騎士団」がこのカテドラルに集まったので、クワイヤの壁に金羊毛騎士団のメンバー(ヨーロッパの多くの王様と女王)の紋章が描かれました。
時代によって座れる聖職者の人数が変わってきました(40名~200名)。クワイヤに座ると、同時にカテドラルの祭壇と祭壇の下にあるサンタ・エウラリア(聖女エウラリア)のお墓を見ることが出来ます。
サンタ・エウラリアはこのカテドラルの守護聖女で、西暦4世紀にバルセロナ郊外に住んでいた女の子でした。ローマ皇帝ディオクレティアヌスがキリスト教を禁止した時、その女の子はこの地方を統治していたローマ人に会い「なぜキリスト教が禁止されたのか?」と質問しました。その後、彼女はローマ帝国の軍人に殺されました。
16世紀になって、サンタ・エウラリアの受難がクワイヤの大理石外壁に刻まれました。4つの場面が描かれています:(左から)まず、サンタ・エウラリアはこの地方を統治していたローマ人に質問している場面。次は彼女がムチでたたかれている場面。次は火あぶりにされる場面、最後は十字架に掛けられている場面となっています。
16世紀に作られたカテドラルのパイプ・オルガンも見逃せません。普通は、中世のパイプ・オルガンはドイツ製またはオーストリア製でしたが、このパイプ・オルガンはスペイン製で、横パイプも作られました(ドイツ製とオーストリア製のパイプ・オルガンの場合、横パイプはありません)。
パイプ・オルガンの反対側の壁にお墓2つがかけられています。これらはロマネスク様式のカテドラルを建てたバルセロナ公爵ラモン・ベレンゲー1世と彼の奥方のお墓です。お墓の上にカタルーニャの旗が壁に描かれています。よく見ると、お墓にもカタルーニャの旗が付いています:1058年にカタルーニャはすでに自らの旗を持っていました。旗の歴史が長いですよ!
カテドラルの色彩豊かなステンドグラスも本当に見事です。一番古いステンドグラスは14〜15世紀に作られました。特にディープブルー色がきれいです。
カテドラルの正門は19世紀に建てられましたが、設計図は14世紀に描かれたものです。一番高い塔(聖ヘレナの塔)は高さ 70 メートルまで達します。
1997年にこのカテドラルでクリスティーナ王女(スペイン王フアン・カルロス1世の次女)の結婚式、2010年にジョアン・アントニ・サマランチ(国際オリンピック委員会の元会長)のお葬式が行われました。
カテドラルの隣に中庭回廊がありますが、とても落ち着いたところです。町の中心地にあるのに、町の音は全然聞こえてきません。この中庭回廊もゴシック様式です。この庭にはヤシの木、木蓮、セイヨウカリン(西洋花梨)、オレンジの木が植えられています。角にある噴水の上に聖ジョルディ(カタルーニャの守護聖人)の小さな彫刻が設置されています。その近くには、13羽の鵞鳥。13?聖女エウラリアは殺された時、13歳でしたから・・・
中庭回廊の床も興味深く面白いです。共同組合のお墓があって、パン屋さん、仕立て屋さん、長靴屋さんなどのシンボルが石棺の上に彫刻されています。
中庭回廊の角(聖ジョルディの噴水の反対側)にサンタ・リュシア教会があり、覗くことが出来ます。小さな教会で、ゴシック様式のカテドラルより30年早く建設されたロマネスク様式の教会です。
オーディオガイド:カタルーニャ語、スペイン語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語のみです。日本語のオーディオガイドは、とても残念ですが、ありません。日本語ツアーは、お問い合わせ下さい。
ミサが行われている間は、観光をご遠慮ください。ミサはカタルーニャ語とスペイン語の順で行われます(これらについてはカテドラル内の時刻表をご参考ください)。
1・ | 上:祭壇。下:サンタエウラリアのお墓 |
2・ | 屋上へのアクセス |
3・ | パイプオルガン |
4・ | バルセロナ公爵の棺 |
5・ | クワイヤ |
6・ | オーディオガイドのカウンター |
7・ | 洗礼盤 |
8・ | 入口、チケット売り場 |
9・ | サン・ジョルディー像 |
10・ | 有料トイレ |
11・ | サラ・カピテュラー |
12・ | 中庭回廊 |
13・ | ギフト・ショップ |
14・ | 出口 |
サンタ・ルシア教会 |
日本語オプショナルツアー
TripAdvisor
日本語ツアーに参加しない方はカテドラルの公式サイトでオンライン予約が出来ます。日本語のHPがないので、英語ページを紹介します。
まず、公式サイトにアクセスします:
https://catedralbcn.org/
※ カテドラル公式HP以外からのネット予約はおすすめしません。手数料が余分にかかります。また、トラブルが発生した場合、カテドラルは責任を負いません。
カテドラルに登録がないと、チケット再販売は出来ません。「カタルーニャ観光」は公認再販業者登録番号「10243」です。
ページ上部にある「 Tickets 」ボタンをクリックします。
次のページの上部にある 「 Individual 」 ボタンが選択されていることを確認します。
ミュージアムに入るか入らないかの違いで、チケットは2種類あります。ミュージアムはカテドラルの正面(外観)を見ると、左側にある建物です。
希望のチケットの 「 BUY 」 ボタンをクリックします。
次のページで、カレンダーの上にある (前月) or (次月)を使い、見学日を選択します。
グレイ色の日付は一般チケットが発売されていないという意味です。
下線付きの日はすでにチケット売り切れです。
次は、入場する時間を選びます。
次は、枚数を選択します。
枚数を選んだ後にページの下部で総計が計算されます。
年配の方(または学生)の割引チケットはありません。
12歳未満の子供は無料で入場が出来ます。
「 Continue 」ボタンをクリックします。
このページから制限時間は20分です。時間を過ぎてしまった場合、もう一度最初のページから予約し直します。
個人情報(名、姓、電話番号、メールアドレス、確認用メールアドレス、国)を記入します。(*) が付いている欄のみ必須項目。
日本の携帯電話のメールアドレス( docomo 等)を記入する場合、受信エラーが多いです。
「 I accept the general terms and conditions of use 」は「利用規約を読み、同意します」チェックボックスです。チェックします。
「 PAY > 」ボタンをクリックします。
利用可能なクレジットカードは Visa と Mastercard です。
クレジット・カード番号(16桁)、有効期限とセキュリティコードを記入します。
「 Security code 」はクレジットカードの後ろにあるコード(3桁)です。
ACCEPT ボタンをクリックします。
場合により銀行から送信される購入許可暗所番号のご記入も必要です。
チケットの購入が完了したら、【 Catedral de Barcelona 】というタイトルのメールが送られてきます。そのメールにバルセロナ大聖堂のEチケットが添付されています。
当日はこのEチケットを印刷して持参するようにしましょう。「スマートフォン用のチケット」のダウンロードも出来ます。
ミサやお祭りの関係でカテドラルの開館時間が変わりますが、普段は毎日、朝から夕方まで入場が出来ます。
平日: | |
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有料見学: | 09H30~17H00 |
土曜日、祝日の前日: | |
有料見学: | 09H30~17H00 |
日曜日、祝日: | |
見学: | 不可能 |
■ ガチョウがいる中庭回廊はカテドラルより30分早く閉館します。
■ エレベーターでカテドラルの屋上に上ることが出来ます。
■ 土曜日(17時15分~18時30分)と日曜日(10時~13時)には無料で中庭回廊に入ることが出来ます。
大人 | 11.00 |
年配の方 | 11.00 |
子供 | 12歳まで:無料 |
2024年11月16日改定
カテドラルの中庭回廊にあるギフトショップでは、ロザリオ、ゴールドネックレス、十字架、メダイヨン、聖人の写真などが買えます。
中世の時代に造られた豪華なカテドラルはとても便利な場所にあるので、旧市街に行ったら、是非、内部を見て下さい。
ところで、週末に行ったらカテドラルの前でカタルーニャの伝統的なダンス「サルダナ踊り」を楽しく踊っている市民が見えるでしょう。
ご利用は、読者御自身の判断でお願いいたします。
「カタルーニャ観光」は、一切の責任を負いません。